塩の魅力をもっと広めるために走りつづける

塩に魅了され、「ソルトコーディネーター」という資格まで立ち上げた、青山志穂さん。世の中に塩のおもしろさを伝えるため日々尽力しています。

“塩”のおもしろさをもっと広めたい。

「塩ってこんなにおもしろいんだ！」と気づいたのは沖縄県に移住したときです。塩専門店で働くことになり、様々な塩の形・色・味や、素材と掛け合わせたときのおもしろさ、生産者さんのこだわりなどに、もうすっかり魅了されてしまって。それで、これはぜひ誰かが世の中に伝えていかなければ、そして一人で伝えるよりも“塩仲間”を増やそうと思い、「ソルトコーディネーター」という資格と養成講座を作りました。
塩の知識を学び、その効能から楽しみ方、選ぶポイントなど塩への理解を広める人材を育てる講座です。世の中では減塩が注目されがちですが、塩分は身体にとても大切であることや、その奥深さをコーディネーターたちともっと広めて、多くの人に塩の魅力を伝えていきたいです。そしてそれが、塩の生産者さんの支援にもつながって、より塩業界が盛り上がっていくことも期待しているんです。

青山さんのお仕事場にある塩は色・形も様々。全部で約2000種もあるそう。お守り代わりにピアスにしたりと使い方もいろいろ。

好きなことだからどこまでも頑張れる。

自分もコーディネーターとして塩に関する活動を始めた頃は、なかなか軌道に乗らず大変でしたが、精神的につらいことはなかったですね。資格の教材作成にも関わっており、論文を読んだり、理系的な要素も多いですが、健康や美容はもちろん、経済・文化など様々につながり、楽しい！という気持ちで突き動かされてきました。塩田を見るために海外を訪れたりするのは体力的にも大変ですが、それでも頑張れるのは、好きなことだからですね。

素材そのものの力を
最大化するのが“塩”。

塩といっても、海水塩、岩塩、湖塩などたくさんの種類があります。形もさまざまで、特徴で使い分けられるのがおもしろいところ。美容におすすめの使い方もあります。

たとえば、ナトリウムの含有率が高い食塩は吸着力が高いので、頭皮のシャンプーに適しています。湯洗いした頭皮に塩をつけてモミモミすると汚れが吸い出され、コシのある髪が生えやすくなるんです。
顔の毛穴汚れにはマグネシウムが多いパウダー状の塩を使ったフェイスマッサージが良いです。毛穴や黒ずみがびっくりするほどきれいになりますよ。塩の成分であるマグネシウムは“アンチエイジングミネラル”ともいわれています。体内の酵素をサポートする補酵素なので、新陳代謝や肌のターンオーバーを促進します。

さらに塩は皮膚の表面に被膜をつくるので、保温と保湿効果も。特に寒い時季は、いつもの入浴剤をマグネシウムが多い塩に変えてみてください。
海水から塩を採った際に出る「にがり」にもマグネシウムが多く腸に水分を集める働きがあるので、飲み物に2～3滴入れて飲むと、お通じが自然に良くなりますよ。

食べ方のおすすめは、納豆に入れる楽しみ方です。発酵の香りや豆の熟したうまみがダイレクトに楽しめますよ。ほかにも、トンカツなどを1切ごとに塩を変えるだけでまた違うおいしさが。ぜひいろいろな塩をかけて召し上がってみてください。

いろんなことに挑戦し続けていきたい。

これからも、“塩仲間”をもっと増やして、塩と多くの人の出会いの場をつくる挑戦をしていきたいです。最近はインスタグラムに加えてTikTokにも挑戦したんですよ（笑）。塩の販売や開発、企業や飲食店とのコラボ、地方の活性化につながるような活動も、幅広く続けていきたいですね。

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